【墨汁速報】米規制当局バイナンスとCEOを提訴 ビットコインは一時5%下落

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【墨汁速報】米規制当局バイナンスとCEOを提訴 ビットコインは一時5%下落

米規制当局の米商品先物取引委員会(CFTC)は仮想通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)とCEOであるチャンポン・ジャオ氏(Changpeng Zhao)氏を「未登録の仮想通貨デリバティブ(派生商品)を米国で提供した疑い」で提訴した。FTXグループの破産後に仮想通貨現物や証券を規制する米証券取引委員会(SEC)がコインベース(Coinbase=$COIN)などの仮想通貨取引所を度々訴えていたが、先物などのデリバティブ関係では2023年に入っての初の事例となる。

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CFTCはBTCやETHを”商品”と定義

商品先物などの派生商品の規制を行う米商品先物取引委員会(CFTC)はバイナンス(Binance)のグローバル向け法人であるケイマン諸島を拠点とするバイナンス・ホールディングス・リミッテッド(Binance Holdings Limited)、アイルランドにある2社とその所有者であるCEOであるチャンポン・ジャオ氏(Changpeng Zhao)氏、コンプライアントチーフのサミュエル・リム( Samuel Lim)氏を未登録の仮想通貨デリバティブを米国に向けて提供したとしている。

CFTCはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)の3種類の仮想通貨及びドルが裏付けとなってイーサリアム上などで発行されるステーブルコインのテザーUSD(USDT)、バイナンスブランドのBUSDを例に上げ、合衆国法典7章1a節にもとづいて”これらの仮想通貨はコモディティ(商品)”にあたるという。

バイナンスは2019年に米国規制に遵守したバイナンスUSをローンチしており、本来米国ユーザーはバイナンスUSしか使用することはできない。CFTCによるとバイナンスは様々な方法でこの規制により制限された米国法人ではなく、バイナンスグローバルを利用させたとしている。

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バイナンスは米規制回避を促した疑い

CFTCのバインナスに対する訴状によるとザホ氏とリム氏及び社員は本来従うべき米国規制を回避する目的でバーチャル・プライベート・ネットワーク、通称”VPN”を利用して所在を隠すことで米国ユーザーに向けてバイナンス・グローバルのサービスを提供したという。

バイナンス・グローバルは米国法に違反していることを検知されることを防ぐ目的でこのVPNの利用をおこなっていたとされている。このVIP利用においてバイナンス・グローバルは米国法人のローンチに伴い利用が禁止されていることを知っていたにも関わらず、個人情報と住んでいる地域の認証(KYC)を長期間行わずにサービスを提供していた。

さらにバイナンスは大口投資家であるVIP顧客に対してこれらの規制を回避するため、米国拠点のペーパーカンパニーを新たに設立し、バイナンスアカウントを解説するように指示したとしている。

バイナンスは規制遵守をアピール

このCFTCの起訴に対してCEOのチャンポン・ジャオ氏は規制に遵守しているという回答を掲載。バイナンス・グローバル(Binance.com)は米国規制を遵守するために最高クラスの技術を導入しており、個人情報認証を行うKYCを義務化していると主張している。米国ユーザーはVPNを介したアクセス元回避を含むIPアドレスでブロックしており、他にもモバイルキャリアや指紋認証、銀行での入出金、仮想通貨の入出金及びクレジットカードなども含むという。

またバイナンスは現在750人のコンプライアンスチームを抱えており、これまでの規制要求に協力してきたと主張。これまでに55,000件を超える法執行要求に従っており、2022年には1.25億ドルの凍結及び欧州に応じ、2023年に入ってから1.6億ドルにも上るという。一方でCFTCが指摘しているペーパーカンパニーの作成指示等には回答がない。

 

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